セカンド・オピニオン。
2度目の通院で打ちのめされた私。
しばらくすると、病院の先生に対する怒りがふつふつと沸いてきた。
冷静に考えればまったくもってお門違いの八つ当たり以外の何物でもなく、先生本当にごめんなさい!!!…と心の中で謝罪するのみなのだけど、その時は、診察の際の先生の言葉が冷たすぎでは?とか、もっとほかに言い方があるじゃないか!などという怒りを抱いてしまった心がありんこくらい小さい私・・・
後から思えばこれって【キューブラー・ロスによる5段階モデル(死の受容モデル)】てやつの段階をきっちりと踏んだ心の動きだったわけです。
否認 → 怒り → 取引 → 抑うつ → 受容
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いまココ
そんな私が次に取った行動は、「そんならほかの先生も診てもらおうじゃないの!」ってことで別の病院を訪ねてみることでした。
同じ新宿にある、脱毛専門外来のある病院の門を叩いてみた私。
診察室に入ると若い男性の先生でものすごーーーーく恥ずかしい…
が、そんなことは言っていられないので、患部をしっかりと診てもらう。
今まで別の病院で行った治療を伝えると「やれることは全部やっちゃっている」と。
抜け毛が収まるまで、どうしても6か月は様子を見ないといけない、と。だからそれまではつらいとは思うけど、時が経つのを待つしかない、と。
この若い男の先生の語り口が私に合っていたのか、何かすとんと腑に落ちるものがあり、素直に「そうか」と思えたのでした。
病気になったときにセカンド・オピニオンをとることが大切という話は耳にしたことがあったけれど、見つからなかった病気を発見してくれるということだけではなく、精神面でも落ち着くことがあるのだなぁ、と、とても貴重な体験をすることができたのでした。
このふたつめの病院にはその後通うことはなかったのだけど、この先生の「6か月は様子見」という言葉はその後何度も反芻し、気持ちを楽にしてくれたものとなりました。